厳選! 「追憶」の超簡単な活用法9個

追憶
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追憶 日本に京都があってよかった

2017年1月12日。
2017年になって初めての抗がん剤治療の日。
今回は前回と同じく、オキサリプラチンもフルドーズで、アバスチンも含んでいる。
これからは別のレジメンにならない限り、この量とラインナップが続く。
前回は5日目に倦怠感が出たものの、辛くて耐えられないレベルではなかったから、今回も大丈夫だろうと考えられた。
なので気分的には少しゆとりがあった。

念の為、3日間の入院で治療する事にしたが、体調が良く、初日の夜から外泊願いを出して自宅に戻った。
こういう融通が利くところがこの病院の良いところだ。まあ、FOLFOXは外来で可能な治療だから当然っちゃ当然だけど。

結局、手の痺れと倦怠感が初日に少し出たが、それ以降は副作用らしい副作用も出ず、穏やかに過ごす事が出来た。
3日目には病院に戻り、シュアフューザーとお別れしてクール3の治療は無事終えた。

それはそれで嬉しいのだが、気になるのはその効果。

1月に入ってすぐに腫瘍マーカーの検査に出していたから、そろそろ結果が出ている頃だと思い、主治医のY先生に聞いてみた。
「腫瘍マーカーの結果って出てます?」
「いやそれがですね。見たら気絶するくらい値が大きくて。。なので見ない方がいいですよ。」
「そんな。。治療始めたのにそんな事ってあるんですか?」
「多分抗がん剤が急に身体に入ってきたので、腫瘍が沢山ぶっ壊れたからだと思います。来月の値から参考としましょう。」
腑に落ちなかったけど、そう考えるしかないと無理矢理納得させた。腫瘍がぶっ壊れて無くなってくれてるならいいけど。。

後々になって数値がどうだったか聞いてみた。
CEA 7442.8CA19-9 33000
。。。見なかった事にしよう。

◾️腫瘍マーカー記録2016年11月9日 CEA 3438.4 CA19-9 210002016年12月8日 CEA 2698.1 CA19-9 150002017年1月4日  CEA 7442.8 CA19-9 33000

追憶をお探しの方はぜひ参考にしてください

11月9日の続き。告知前日。
血液検査の結果、そして、
「CTで肝臓異常が見つかりました。明日、ご家族を連れてきて下さい。」
の連絡を受け、もう冷や汗はダラダラ。恐ろしい妄想が湧き上がり吐き気をもよおした。
納品直前のドキュメントが山積みだったが、仕事どころではなく、急いで家に向かった。
時刻は23時過ぎ。
帰りの電車の中でこんなLINEのやり取りをした。
「妊娠中って血液検査やってたよね?問題は無かったの?」「うん、半年くらい前かな。問題なかったよ」「じゃあ感染症とか、一時的なやつだよ」「そうだよね。じゃあ大丈夫だ!」
だいぶ経ってからの話だが、妊娠中の検査結果を確認してみた。貧血は検査していたが、肝機能はしていなかった。その時に肝機能の異常が見つかったとして何が出来たか分からないけど、何か出来たんじゃないか、気付いて対処出来たんじゃないか、という要素が見つかるだけで、悔しくなる。
家に着くと彼女の両親も居た。気丈に振る舞っていたが、彼女も不安だったのだろう。一人ではいたくなかったのだ。
食事は全く受け付けなかった。嫌な予感しかしなかった。大腸癌。もしかして肝臓にも転移が。。
その予感は的中する。しかも最悪の想定を上回る形で。

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